ダイビングライセンスは C カードとも呼ばれダイビングを始めようと思ったら必ず取得する必要がある資格となります。
そのライセンスを取得するには立っては講習と呼ばれるトレーニングを受ける必要があるのですが、なんだかとても難しそうに聞こえてきます。
ここではなかなかダイビングに踏み切れない人のためにライセンス取得における、ダイビングに関するよくある質問について、もっともよくある質問にお答えしていきたいと思います。
目次
海の中では呼吸は苦しくないですか?
実は結構よく質問されるのはこの質問です。
お答えとしては、「苦しくない」です。問題なく呼吸できます。ただし、最初はちょっと慣れが必要かもしれません。
海の中では、陸上と違ってスノーケルやレギュレーターと呼ばれる道具を使って呼吸します。道具を使いますので、その部分が陸上とは呼吸の仕方も違いますし、「その器材が外れてしまうことはないのでしょうか!?」という質問もよくあります。
道具を使った呼吸については、レギュレーターなどを使う場合、水中では陸上と違って口呼吸になります。そのため慣れるまでは少しだけ違和感がある人もいるかもしれませんが、ほとんどの方は徐々に慣れていきます。また、口呼吸というだけで息が苦しいということはありません。 慣れるまでの間は、少し不思議な感じがするかもしれませんが問題ないと思います。外れないか、という心配をされる方もいますが、マウスピースで固定されますのでまず取れることはありません。
稀にいらっしゃるのは、マウスピースのゴムを口に加えるのが気持ち悪いという方。これも基本的には慣れです。ほとんどの場合、数回ダイビングをされている間に慣れていかれます。
ライセンス取得の費用と期間はどれぐらいかかりますか?
これもよくある質問です。まず費用ですが、ダイビングライセンス取得にかかる費用の相場はおよそ6万円から7万円だと考えられています。
講習の費用はお店によってばらつきがありますが、それは講習費用に何を含めるかによって違う場合がほとんどで総額としては相場は変わらないと考えられています。注意したいのは交通費、宿泊費や器材の費用。交通費や宿泊費は表示料金には含まれていないことがほとんど。また、器材は購入は必須ではないですが、レンタルができないとダイビングできないのでレンタルの可否は要確認。
取得にかかる期間は、学科講習が1日、 プール講習が1日、海洋実習が2日間の合計4日間が一般的ですが、現在は学科講習の部分アプリで実習をした上で行うことが主流になりつつあり、学科講習の期間はおよそ半日以下に抑えられているパターンがほとんどです。すなわちプールと海洋実習合わせた3.5日間が最短でダイビングライセンス講習期間ということになります。
実際には学科講習の事前に自習する期間がありますので、全体の工程としては申し込みをして教材が届いてから(最近は申し込みと同時にアプリですぐ開始できる)、講習修了まで1-2週間程度というところでしょうか。
ダイビングライセンス講習はほとんどの方が1−3ヶ月先の受講を想定して準備を開始されるパターンが多いです。いずれにしても講習の受講は計画的に進めましょう。
泳ぐのが苦手なんですけどダイビングできますか?
最も多い質問が水泳とダイビングに関する質問です。特に「わたし、まったく泳げないんですけど、大丈夫でしょうか」という質問は多いです。心配になりますよね。
お答えとしては全く問題なく大丈夫です。ダイビングに水泳の能力はほとんど関係がありません。もちろん、水泳が得意に越したことはないですが、泳げなくても問題ないです。
ダイビングでは呼吸を楽にするためのレギュレーターという道具を使いますので、水泳で呼吸が苦手な人も全く問題なく、楽に呼吸できます。水泳が苦手な方は、おそらく水泳での呼吸の苦しさがトラウマになっているのだと思いますが、水泳とダイビングはまったく呼吸の仕方が違い、圧倒的に(というか別次元に)ダイビングのほうが楽です。
あと、水泳では全く前に進まないんですけど、大丈夫ですか?という質問もいただきましたが、ダイビングではフィンを使いますので、ものすごく楽です。水泳で前に進まなかった人でもまったく、いや、本当に全く問題ないです。ダイビングと水泳は別物と思ってください。
ダイビングライセンスの講習前に器材購入は必須?
よくいただく質問の一つですが、必須ではないです。なくてもレンタルできます。
ダイビングの器材は価格も性能のピンキリです。安いものならフルセットで10-20万円くらいで揃えられるかもしれません。高いものはフルセットで50-100万くらいでしょうか。スキーやゴルフなどのスポーツと同じか、やや高めのレンジかもしれません(ダイビングは競技人口が比較的少ないのと、ダイビングの器材は精密構造のものもあるので、一般に比較すると他のスポーツよりは高い傾向)。
問題は値段もさることながら、器材毎にことなる「安全性」や「快適性」で、この部分が始めたばかりの人にはとにかくわかりにくい。
やはり海や水中というのは特殊な環境なので、安全性が高いことはすごく重要です。安全性は器材の耐久性という点もありますし、使いやすさも重要です。また、意外にも器材の「温かさ」や「動かしやすさ」などの要素がダイビングの快適性や楽しさを大きく左右します。
しかし、これは、なかなか、わかりにくいのですよ。
値段が高くなればなるほど快適というわけでも必ずしもなく、相性もあります。
そして、そのわかりにくい違いをうまく説明してくれる人が少ない。。。プロレベルでも説明力はピンキリです。だから、「みんな買ってますよ」とか言って濁しちゃうんでしょうね。。。
話を戻すと、ダイビングを始める前、ダイビングライセンス講習の受講前の器材の購入は必須ではない、ということ。
どうしてもライセンス講習の前に揃えたいという方もいらっしゃいますが、少なくともフルセットで揃えることはおすすめしていません。少しレンタルなどでいくつかの器材を試してから購入されるほうが絶対にベターです。レンタルを持っているスクール・ショップなら複数種類のメーカーの器材を持っていることもあります。まずはレンタルでもいいから始めて、器材の特性の違いなど、いろいろ信頼できるプロに聞いてみるのがいいです。
マイ器材のほうが早く上達するのでは?という質問もいただきますが、たしかにマイ器材のほうが同じ器材使いますので慣れは早いです。だからといって、ものすごく早く上手になるかと言われたらそうでもない、とお答えしています。
ダイビングの始めは器材の違いよりも、水やダイビングそのものに対する慣れや技術の習得の要素が大きいです。その後、器材の違いによって上達が変わる場合もあります(全員ではないです)
唯一、早めに購入されるかどうかを検討されたほうがいいのはダイビングスーツです。これは快適性をきわめて大きく左右します。かと言って、なんでもいい、ということではないのでこれも専門家に相談しましょう。採寸して自分の体にあったサイズの物を買うのが良いです。ダイビングスーツはレンタルと自分の体が合わないことがどうしてもありますし、そもそも自分の体にあったダイビングスーツは快適性が抜群に高いので(リアルに天と地ほど違います)、もしダイビングライセンスをちょっと取ってみようかな、という感じよりもより本気でダイビングを趣味にしたいという方は事前に購入もありかもしれません。
体に合っていなかった、値段が高すぎた、色が気に入らなくなった(周りと違って目立ちすぎた)、性能が思っていたのと違った、など、何かとトラブルも多いのが器材です。信頼できるスクール、インストラクターにしっかり相談しましょう。
ダイビングライセンスの講習って難しい?合格できますか?
ダイビングを楽しく安全に行うために学ぶのがライセンス講習なので、難しくないです。
学ぶ内容としても、以下のようなダイビングに必要なことで、専門的な内容ではありません。13-15歳くらいの知識で十分理解できるないようです。
「海の中では色はどのように見える?」
「音はどう伝わる?」
「どうやって水中で浮いたり、沈んだりする?」
もしわからないことがあっても、インストラクターに聞けば解説してくれますし、疑問はどんどん解消して安心して学べます。
講習であるので、確認のための理解度テストはありますが、100%覚えなくては合格しないということではなく、何がわかっているか、何がまだ理解が進んでいないかを確認して、それを補うためには何が必要かを考えられるようにするものですから、心配無用です。
海の中は怖い生物にあったりしませんか?怖くないですか?
海の中は陸上とは違う生態系が広がっていますが、基本的にサメなども含めて通常ダイビングしている範囲で怖いことはありません。
シャークアイ のホームグラウンドの伊豆ではサメといえば、ネコザメやドチザメなどの怖くないサメばかり。大人しい性格なので、人を襲うこともまずありません(多くの場合、サメは人間を怖がります。サメが攻撃するのは人間が攻撃した場合か、人間を他の生物と間違えてしまった場合のみ。しかし、極めて稀です。)
水中生物との付き合い方の基本は「触れない」ということ。カワイイと思って触ると実は毒を持っていた、ということは陸上の野生生物もであることです。人間以外の生物は、人間を仲間だと思っているわけではなく、他の生き物として認識しています。自分の命が脅かされると思えば攻撃してきます。でも、一生懸命に生きています。その生き様をリスペクトし、水中でも陸上でもある程度の距離をとって、観察をさせていただく。それが基本的なお付き合いの仕方となります。
なお、距離をとって観察するためには水中で自在に動けるようになっておかなければいけません。特に浮力調整の技術は必須です(水中でまるで宙に浮いているようにその場に止まることができる技術のことを中性浮力(ホバリング)と呼びますが、その技術は、安定した観察に必要な技術であり、そして技術的にも難しい技術なので「中性浮力はダイビングにおける最も重要で且つ永遠の課題」と言われています)。
ちなみに、まれにいらっしゃるので注意が必要なかたは閉所恐怖症や暗所恐怖症の方。
水中は視界がマスクで制限されますし(と言っても最近のマスクは進化していて、相当ワイドに見えます)、光が海の水に吸収されて陸上よりも僅かに明るさが青みがかってしまうので狭く感じたり、暗く見えたりということもあります。その場合、恐怖症を持病としてお持ちの方で、その症状が強い方は、動悸息切れにつながったり、ということもリスクとしてはありえますので、自覚症状のある方はインストラクターに相談しましょう。
プロに気軽に相談しよう
いかがでしたか。ダイビングライセンス取得で良くある質問について回答を解説してみました。
まだまだ他にも女性ならではのお悩みや船酔い対策など、いろいろなお悩みがあると思います。
遠慮せずにプロに聞いて相談してみましょう。
その他のお悩みに対しての回答はこちらもご覧ください。
ダイビング及びライセンス取得に関するQ&A
ダイビング女子のお悩み相談①:生理の時のダイビング
ダイビング女子のお悩み相談②:トイレ
ダイビング女子のお悩み相談③:お肌と髪のケア
耳抜きがうまくできない:ダイビングのよくあるご相談 vol.1
船酔いにならないように、どう対処したらいい?:ダイビングのよくある質問 Vol.2
ダイビングってどれくらいの深さと時間潜るの?:ダイビングのよくある質問Vol.3