船酔いにならないように、どう対処したらいい?:ダイビングのよくある質問 Vol.2

ダイビングを始めたい!だけど、ちょっと不安が・・・という方の質問にダイビングスクールのインストラクターがお答えするコーナーです。

今回はよくある質問のひとつ、「船酔い」についてです。

「ダイビングをやってみたいんだけど、揺れに弱くて船酔いするんです。ダイビングってボートで長時間移動したり、波に揺られたりして、船酔いするイメージがあるんですが、大丈夫でしょうか」
こんな質問をよく受けるのですが、もちろん答えは「大丈夫!」です。ではどうやって対処するかご紹介していきましょう。

対処法その①:船での移動を避ける

意外と思われるかもしれませんが、船での移動をしなければ船酔いする確率はぐっと下がります。当たり前ですよね。でもダイビングでそんなこと可能なの?と思われるかもしれません。

実はビーチエントリーといって、浜や桟橋から海に入る方法もあるのです。伊豆のダイビングスポットでは、そのかなり多くがビーチエントリー。タンクを背負ったまま浜から海にゆっくり入っていきます。

陸に近い場所でダイナミックな地形をしている伊豆のダイビングでは、ビーチエントリーからでも良いダイビングスポットにアプローチできるというメリットがあります。

または船により移動距離自体を短くするという方法も考えられます。沖縄や海外と違って、伊豆の場合は船に乗ったとしてもダイビングスポットまでの距離が短いので、3~5分くらいの短時間でアプローチすることができ、乗船時間が短くなります。それによって船酔いのリスクは下がるのです。

対処法その②:船の乗り方を工夫する

それでも、よいダイビングスポットというのはボートでいくようなところにも多いのは事実。まして海外とかだとボートので少し長めの移動はよくあることです。したがって、なんらかの工夫は必要になります。

そこで考えられる方法としては船の乗り方を工夫して酔い難くすることです。

船に乗るときは、船の中央から船尾のあたりまでが揺れにくいのでそのあたりに座るようにすること。さらに、よい空気を吸っていると酔いにくいので適度に風に当たったりして気分転換するのも有効です。

また、下を向くと酔いやすいことも知られているので、海の水平線など出来るだけ遠くのものをみるようにすると酔いにくいです。

対処法その③:酔い止めを使う

酔い止めを使う方法ももちろん有効です。酔い止めといっても、薬だけではなく、ツボに作用して酔いにくくするグッズもあります。

薬の場合は、医師にダイビングにする旨を伝えて有効で安全なものを処方してもらうことが大事です。一般の酔い止めを使う方も多いですが、一度医師に指示を仰ぐのも良いでしょう(ダイビングを始める前にはいずれにしても健康診断を受けてダイビング可能であることを確認する必要はあるので、そのタイミングで酔い止めや持病の薬などの影響について確認すると良いでしょう)

ツボを押すタイプは「酔い止めバンド」というもので、手首にはめるだけで船酔いしにくくなるというものです。個人的にはすごく効きますが効果は人により違うらしいので一度試してみるといいかもしれません。

対処方法はさまざまあるので安心して大丈夫

ボート以外でも水面近くで波に揺られたり、海の中で陸と異なる平衡感覚になったりして、船酔いになることは少なくはありません。

早め早めの対処が一番なので不安な方は、ダイビングの前に船酔いの予防や対処法を試しておくと良いでしょう。

もちろん、その日の体調にも左右されますので注意が必要で、ダイビングの当日はしっかり体調を整えてダイビングに臨みましょう。

いずれにしても船酔いの対処方法はさまざまあるので、不明な点はインストラクターに相談して解消するようにしましょう。