ダイビングを始めたら、次は水中写真にチャレンジ

ダイビングのライセンスを取得する前から、あるいは取得後に、かならず一度は考えることが「水中写真をとってみたい」ということ。

青い海の美しさを記録しておきたい、カラフルな魚たちの愛らしい姿を撮りたい、家族や友達のダイビングの思い出として、、、など理由は様々ですが、ダイビングを始めたら少なくとも一度はカメラが欲しくなるものです。

最近はダイビングライセンスの取得の目的が水中写真や映像を撮ってみたいからという方もいらっしゃいます。

今回はダイビングにおける水中写真について、何が必要かご紹介したいと思います。

<h3>水中写真を始めるには何が必要?</h3>
水中写真を撮るためには、まず道具としていくつかのものが必要になります。
最低限必要なのはもちろん、カメラ(デジタルカメラ)ですが、そのほかにも以下のようなものが必要になります。

・ハウジング(防水プロテクターというカメラを水から保護する箱)
・記録用メディア(カメラによりますが、最近はほぼSDカードが主流)
・予備バッテリー

これらの中でダイビングでのみ必要とされる特殊な器材は、もちろん「ハウジング」ですね。防水と耐圧を兼ね備えており、カメラを中に収めることで水や水圧からカメラを守ります。防水・耐水圧の性能は30mが一般的です(実際には40mくらいまでは対応していることが多いですが、保証はレジャーとして楽しむダイビングで潜水する深さとして一般的な30mまで、となっています)。

これがあれば安心して水中に潜ることができます。カメラを中に収めるので若干大きくなるのが課題ですが、カメラが一眼かコンパクトカメラかによります。

コンパクトカメラならば、ハウジング込みでも女性でも片手で持てる程度なので心配ないでしょう。一眼レフの場合、ハウジングも大きくなりますので、こちらは少し上級者向けといったところです(ハウジングの価格も高くなります)

最近は防水プロテクターがなくてもカメラ自身に高い防水機能がついているものもあります。その耐圧も30mとか、18mとか、どんどん性能が上がってきています。

またiPhone専用のハウジングも発売されており、ご自身の携帯電話を使って撮影することも可能です(万が一、ハウジングが壊れて水没した時の用心のために、普段使用の携帯電話ではなく、携帯電話を中古で買ってハウジングと組み合わせて使うという事をされている方も)

おすすめはコンパクトカメラでハウジングを出しているメーカーのものを使うことです。価格も重さや大きさも手軽ですし、最近のコンパクトカメラは性能が上がっているので、本当に簡単にきれいな水中写真をとることができます。

また陸上での使用も考えるならば、軽くて持ち運びしやすいほうが良いでしょう。

陸上は携帯電話のカメラを使うから、水中は良いものを、という方は一眼レフにチャレンジすることも有りです。

いずれにしても、陸上も水中もカメラを使うことには変わりませんので、お使いになるカメラ自身にまずは慣れ親しんでおくことが重要です。その上で、水中写真の撮影で必要になるいくつかのコツを身につけていく、という流れになります。

<h3>水中写真を始めるのはいつが最適?</h3>
もう一つよく質問を受けるのが、水中写真にトライする時期。

いつ始めるのがベストか?という質問に対する答えとしては、もちろんいつでも、と言いたいところですが、ダイビングを始めたばかりのビギナーにとっては水中でのカメラの操作に若干ハードルがあります。

ライセンス講習を修了したら、まずはダイビングそのものに慣れるまでに、数本はもぐっておきたいところ。その間で自分が水中で体をコントロールできているな、余裕があるな、と思ったらカメラに挑戦するのがいいでしょう。

もちろん、カメラに最初からトライするのもありです。

このあたりは個人差がありますので難しいところですが、陸上と違って、水中では波や水の流れ、自分の体の浮力などによって体勢が不安定になりやすいです。そのため体を安定させることが水中撮影の基本中の基本であり、最大の課題といってもいいと思います。ですので、最低限、体を水中でコントロールできるようになっておくことが必要になります。

おすすめはダイビングのライセンスを取得して、数回はダイビングを楽しみながら慣れてから、ゆっくり水中カメラを始める、という感じがベターだと思います。

不思議なもので、水中撮影をしようと努力するからか、カメラを持っている人のほうが上達が早いことも見かけます。目的意識があるほうが上達が早くなるのは、どんなことでも同じだと思いますが、ご自身がどのくらいやってみたいか、その思いの強さで、いつ決めるか考えるのもありですね。

<h3>写真展のような写真はとれる?</h3>
誰もが憧れる水中写真。青くて美しい海に光が差し込んでいる写真、ジンベイザメの大きな口のアップ写真、かわいらしいダンゴウオ、ファインディングニモの主人公であるクマノミ、美しいサンゴ礁など、写真展で飾られているような写真をとってみたいですよね。

写真展を出すような、水中写真のプロの撮影技術は、もちろん卓越したものがありますので近づくのはなかなか難しいものがありますが、それは陸上でも同じこと。

最近は、高性能の手ぶれ補正や水中専用撮影モードなど、カメラの性能が飛躍的に向上しているので、プロでなくても素晴らしい水中写真を簡単に撮影することが可能になってきています。

ビギナーでも十分撮影が可能な環境が整ってきていますし、もちろん練習していけば、もっと素敵な写真が撮れるようになっていきます。

水中写真はダイビングの醍醐味の一つであり、貴重な思い出を残すための手段でもあります。そして、ダイビング技術の向上にもつながると思います。

ぜひ、トライしてみてください!