伊豆でダイビングライセンスを取るならいつがベストシーズンか?

「伊豆でダイビングのライセンスを取得したいと思っていたけど、もう夏も終わったしなぁ、来年かな」と嘆いている声をよく聞きます。
関東近郊、東京都内や埼玉などにお住まいの方でダイビングの講習を受けようと思っている人の選択肢に上がってくるのは、伊豆での受講。
しかし、南の島と違って本州に位置する伊豆は、気候は温暖と言われていても四季も普通にありますし、ライセンス講習となったら夏だよね、というイメージはあると思います。

しかし、伊豆でのダイビングライセンスの取得は夏でなければ出来ないのでしょうか。
本当に夏がベストなのでしょうか?

このページでは、伊豆でのダイビングのシーズンについて考えてみながら、もし伊豆でダイビングライセンスを取得するならいつがいいのかを考えてみたいと思います。
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ダイビング=夏は実は間違っている?

ダイビングをこれから始めようとする人にとって、始めるならやっぱり夏だよね!というイメージがあると思います。

でも、一体なぜ夏なのでしょうか?

ダイビングは夏にやるスポーツと言うイメージが定着してしまっていることと、南国のような温かい気候の場所で行う物というイメージもあるのが背景にはあると思います。実態としては、そのような熱帯地域だけではなく、温帯地域でもダイビングは行われていますし、暖流だけでなく寒流の地域でもダイビングは盛んです(日本の北日本地域やオーストラリアやニュージーランドの一部、ヨーロッパなどでは比較的寒い地域でもダイビングが行われています)

日本の夏というとイメージするのは7月から8月という方がほとんどではないでしょうか。最近は温暖化の影響からか、6月から暑い日があったり、残暑が続いたりということもありますが、それでも基本的に「日本の夏は何月ですか?」と聞かれると「7月から8月」と答える方がほとんどでしょう。

夏といえば、海!

砂浜で遊んで、海に入って、終わったらバーベキュー!的なイメージがあると思います。確かにうだるような暑さの時に、海に行き、海辺で遊んだりするのって本当に開放的で気持ちが良いものですね。

しかし、伊豆におけるダイビングでベストシーズンがいつかと言われるとそれは少なくとも「夏」ではないのです。

伊豆の夏の海は実は比較的冷たくて、そして透明度も高くなりきらない。

これは一体どういうことでしょうか。

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水温が上がってくるのは夏の終わりから

陸の季節と海の季節、実は同じに見えて違うのです。
夏になると外気の温度も暑くなるので海が冷たくて気持ちいい、というのが普通の感覚だと思います。しかし、多くの人が海の水温も外と同じように上がっていると思っています。

しかし、海の季節は陸に比べて約1-2ヶ月遅れています。つまり、陸が7月の夏なら、海はまだ5-6月、といったところなのです。夏だから海にいこう!と盛り上がっても、実は海の中は夏ではありません。具体的には、水温は陸上に比較して約1ヶ月遅れ。

1-2ヶ月遅れで海の中が夏になるということは伊豆の海の夏は9月から!ということになりますね。
「夏休み終わっているやん!」と思ったあなた。

心配は要りません。最近は例年9月にシルバーウィークなる大型連休があります(笑)
冗談のようですが、実は夏の混んでいる海に出かけるよりも、海水浴客も減って空いている9月くらいの海に潜るほうが断然いいのです。

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秋の海(海の夏)に潜るメリット

秋の海に潜るとどんないいことがあるのでしょうか。
考えられるメリットとしては以下のことがあります。

・道路が渋滞しない。夏休みに比較すると断然混んでいません。
・魚が増える。夏の海も賑やかではありますが、秋のほうが魚の種類が増えます。
・人がいないから透明度がよくなる。夏はやはり人が多いので海底の砂が巻き上げられたりすることもあり、特に浅場の透明度は下がることがありますが、秋はそれが少ない。
・そもそも透明度がよくなる。夏場よりも秋のほうが透明度が上がります。理由は海流の影響です。
・海が暖かい。これも海流の影響で、夏よりも秋のほうが海は暖かくなります。
・食べ物が美味しい。これは当然、食の秋!。果物など美味しいものが増える時期です。

伊豆のダイビングのベストシーズンは秋

伊豆でライセンスを取得したいと思っている方には是非、陸の秋で、海の夏である9月から10月末までに取得を計画されることをお勧めします。

伊豆の海の季節感は伊豆のダイバーでは当たり前であっても、一般にはあまり知られていないことなのですが、暖流である黒潮が本州に最も接近する秋こそが、伊豆の海の夏なのです。

黒潮の接近により透明度が上がり、海水温も高くなります。また黒潮の接近は熱帯、亜熱帯の魚たちを南の島から連れてきます。南の島から海流に乗って流れてきた卵などが伊豆で育つのです。

ですから、秋になると伊豆の海はそれらの魚たちのおかげでカラフルになっていきます。

伊豆でダイビングをやっている方はこれを知っているので、秋になってから本格的なシーズンインをする方もいます。それくらい秋の伊豆の海は面白いのです。

よく伊豆のベストシーズンはいつですか?と聞かれますが、まず断然「陸の秋」である9-10月がベストでしょう。8月後半も、陸上は暑くて海がよくなっていく時期なので、もちろんおすすめですが、海の中で言えば断然9-10月がオススメですね。

伊豆の海をよく知っている人は11月も良いと言う方もいます。11月は外気の気温が下がり始めますが、海の中は依然として透明度が高くて賑やかなのです。

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ライセンスを取るのは夏か、秋か?

これは難しい選択ですが、好きなほうで取得されるのがいいと思います。答えになっていませんね。

夏は夏で海はベストとは言えませんが、陸上の暑さがありますので雰囲気はありますよね。

秋は海がベストシーズンで人も少なく、ゆっくりと海も楽しみながらライセンス取得に集中できるとも言えます。夏よりも温泉に入るのも楽しみな季節になりますしね。

個人的には夏から秋にライセンスを取得して、冬は南国でダイビングなんていう選択肢もありなのではないかと思っています。

もちろん、春も冬もそれぞれに良さがあり、ライセンスも取得できます。「え、春?、冬?」と思ったあなた。冬や春も伊豆の海はものすごく楽しいんですよ!

そのあたりはまた別の機会にご紹介したいと思います。