海外にも肩を並べる日本のダイビングスポットを紹介

スキューバダイビングといえば、南の島のリゾートを思い浮かべるものですが、日本国内にも世界的にも有数なダイビングスポットは多数存在しています。むしろ、世界的にみてもこれだけ多様な海を楽しめる地域はなかなかないのではないかと思います。

日本列島は来たから南まで、南北に約3000kmあり、海に囲まれた国土の海岸線の長さは世界でダントツの一位です。この海に囲まれた地形と南北の距離が多様な生態系の違いを一つの国の中に同居させています。

だから日本の海は面白い。そして、そこでのダイビングも面白いのです。

そして、陸上と同様に日本の海にも四季があります。一年を通して日本の海を潜るダイバーもたくさんおり、彼らが口を揃えていうのが同じ海でも季節によって雰囲気が大きく異なり、見られる生物も違うということ。

海の温度が高くなる夏から秋にかけては、南方の海から黒潮に乗って南の島からトロピカルな熱帯魚がやってきますし、日本付近を流れる海流にのって、マンタやマンボウ、ジンベエサメ、クジラなどがダイビング中に観察されることも。また、周囲を深い海にも囲まれているため、深海性の珍しい魚に出会うチャンスもあります。

周囲を海で囲まれているということは、ダイビングスポットも日本全体にあるということ。実際、北海道から沖縄まで全国各地でダイビングを楽しむことができます。アフターダイビングは温泉でゆっくり、海鮮料理にも舌鼓。なんてこともできるのが日本のダイビングの魅力です。日帰りダイビングもできちゃう(注:飛行機に乗る場合は最後のダイビング後から24時間はダイビングできません)

ここでは、日本の各地のダイビングスポットについて、北は北海道から南は沖縄まで、簡単位ご紹介していきたいと思います。

北海道

北海道の海は冷たすぎてダイビング出来ないなんて思われがちですが、ダイビングできる場所はもちろんあります。ダイビングショップは札幌周辺が多いですが、北海道の各地域でダイビングが楽しめます。世界自然遺産に登録された知床などの日本だけでなく世界的にも人気を誇る自然が残っている北海道。夏のダイビングはもちろん、本州と同じように楽しめますし、冬はオホーツク海を南下してくる流氷の下を潜るアイスダイビングが楽しめます。日本では知られていませんが、ヨーロッパではドイツ等でもダイビングは盛んで、緯度の高い地域でもダイビングは可能で、北海道も同様です。その他には、流氷の天使と呼ばれるクリオネに出会える可能性もあります。

東北

東北地方の太平洋側に広がる海は、日本の北側を流れる大きくて非常に栄養分が豊かな海流である「親潮」の影響を受ける。親潮は高い栄養分による光の散乱の影響によってやや緑がかった色をしているのが特徴で、紺色をする黒潮とは異なります。そのため、東北の海には黒潮と親潮のぶつかり、多様な生物がいます。
一方で、日本海側は冬の荒波のイメージしかありませんが、実は夏はべたなぎの非常におだやか海でダイビングも盛んです。日本海ブルーと言われる、高い透明度も魅力です。

北陸・佐渡・越前

日本海ブルーと言われる透明度の高い日本海ダイビングの代表的地域が、北陸地方と佐渡島。能登島周辺にはイルカが住み着いているのでイルカウォッチングも楽しめることで知られている(ダイビングで出会うのは稀)。佐渡島では巨大なコブダイが有名で、海も美しい。越前もダイナミックな地形が楽しめる。日本海側らしい、多様な地形を楽しめるのが魅力のこの地域は日本海でのダイビングを経験するなら一度は訪ねておきたい。
ダイビング後はおいしい海鮮や日本酒を楽しめるのも魅力の一つ。

房総(内房・外房)

都心から千葉方面へ、約2時間程度でアクセスできる近さが魅力。電車やアクアラインなどの交通網も発達し、アクセスがしやすくなった。外房と言われる太平洋側と、内房と言われる東京側がある。ダイビングのスタイルは外房と内房で大きく異なり、外房では黒潮や親潮の影響を受けるダイナミックなダイビングスタイル。内房では安定した海でまったりとしたダイビングができるが、実は栄養豊富な海で知られており魚影は濃く、たくさんの種類の魚が観察できる。

三浦半島・湘南地域

東京都心から1時間ほどでアクセスができるのが魅力。ダイビングは伊豆半島や房総ほどのダイミックさはないが、マクロ系の生物の宝庫であり、水中写真派には魅力のスポット。アクセスの良さから時間を有効に使えることで人気、ベテランダイバーも多い。
湘南地域、特に三浦半島近海の海は海藻が多く生い茂る場所が多く、その環境を好む魚やウミウシなどの豊かな生態系がある。

伊豆諸島・八丈島

東京から南に連なる伊豆諸島は、伊豆大島を玄関口に、東京都に属しながら南の島の雰囲気が楽しめるのが魅力。海は、黒潮の影響が非常に強く、回遊性の大型生物やその群れ、亜熱帯~熱帯性のカラフルな生物が楽しめる。とにかく、魚影が濃く、本州近海の海とは一線を画す、ダイビングが楽しめる。伊豆諸島最大の面積の伊豆大島は、黒潮の恩恵を色濃く受けており、その豊かでダイナミックな地形の海は、ダイビングでも人気が高い。秋の浜などの代表的なスポットはイルカやハンマーヘッド、ニタリ等の目撃例も多く、ポテンシャルの高いビーチダイビングスポットとして有名。ドルフィンスイムが出来る御蔵島や三宅島、その魚影の濃さから漁港としても有名な神津島など、それぞれに特徴のある島々でのダイビングは個性豊かである。また、透明度が高く、とにかく青さが際立つことで知られる八丈島は、八丈ブルーとも呼ばれ、ダイビングでも非常に人気が高い。島ならではの独特の雰囲気も楽しめる。

小笠原

東京都に属する小笠原諸島ですが、その雰囲気は完全に南国で、真っ青な海と個性豊かな動植物にあふれる。固有種も多く、日本では沖縄の西表島、奄美大島、小笠原の3つはともに東洋のガラパゴスとも呼称される。絶海の孤島でありながらもいずれも大きな海流が近くを流れることで豊かな生態系がはぐくまれているのが特徴。島までは船で24-25時間かけてアクセスすることになるが、その船旅が非日常感を増幅する。ダイビングはとにかく青い海を楽しめることもあるが、地形もダイナミックで、真っ白な砂地、沈潜、サンゴ、水中洞窟などが楽しめる。亜熱帯~熱帯性のトロピカルな魚と温帯(日本近海)の海の生物が両方見られるのが特徴で、生物のバリエーションは豊か。シロワニという鋭くとがった歯がむき出しの強面だがおとなしいサメが見られるのも小笠原の特徴。その他、ウメイロモドキやウシバナドビエイの群れ、ヨスジフエダイ、イソマグロ、ギンガメアジなどの群れも多くみられるのでワイド派にはたまらない。ドルフィンスイムもできる。流れがあるスポットも多いので、要求されるダイビングのレベルはそれなりに高く、ダイビングで訪ねるなら中級以上のスキルと能力は身に着けておきたい。

伊豆半島

関東や東海だけでなく、中部地方のダイバーも訪れる伊豆半島は、まさに日本のダイビングの中心的な存在として、ダイバーの中に高い人気があるエリアです。世界的にも伊豆の名は知られており、日本の代表的スポットと言えるでしょう。特に関東、東京や埼玉、千葉、神奈川からのアクセスの良さと、ダイビングスポットとしてトロピカルな魚と日本近海の魚が両方同時に楽しめるという生態系の多様さが人気の理由の一つです。伊豆半島は大きく、アクセスが良くてダイバーも多い東伊豆、環境の多様性とダイナミックさが人気の西伊豆、海が青く本州とは思えないような青い海の南伊豆など、各エリアで特徴が違います。ベストシーズンは8月後半から10月末。台風が来る頃になると、海の透明度が増し、そして水温がピークになって多様な生物が観察できます。また11月から3月頃までの透明度は極めて高く30m以上になることもあり、その透明度が織りなす海の空間は神々しさも感じます。そのため、ドライスーツがメインになる冬でもダイバーに人気です。

紀伊半島

日本最大級の半島の周囲にダイビングスポットが点在する。四国の隣とあって、黒潮の影響を非常に色濃く受ける海には巨大なテーブルサンゴや熱帯性の生物を数多く観察することが出来るのが特徴。関西圏や名古屋方面のダイバーにとってのホームグラウンド。水中生物の研究も盛んに行われるなど、紀伊半島近海の生態系の豊かな海を反映している。半島が大きく黒潮の影響を受けやすい西側や南側でサンゴなどの生物が観察される一方、東側はソフトコーラルなどの日本近海の海の特徴が色濃くなるというバラエティの幅があるのも特徴。

四国

地理的に、黒潮がダイレクトにぶつかる場所にあたる四国の海は、サンゴなどの群生があるなど、南の海の要素が満載で魚影も濃いのが特徴です。意外にもダイビングスポットは限定的になっているので手つかず感のあるワイルドな海が楽しめ、逆にそれが非日常感を高める要素になっています。

九州

九州は周囲が海に囲まれており、その東西両側を暖流が流れるため穏やかなで温暖な気候であるが、ダイビングも同様に比較的温かい水温の海で熱帯性の魚も楽しめるのが特徴。温帯性の生物も楽しめるため、海の中で多様な生物が観察できる。透明度は比較的高く青い海が特徴であり、九州はもちろん、関西圏のダイバーも通っている。サンゴの群生が見られる牛深などの天草地方や、手付かずの海が残る長崎の五島列島など、ダイビングスポットは九州全域に点在しており、各地域でそれぞれにダイビングが楽しめる。

屋久島・種子島・奄美・沖永良部・与論

どの島にも豊かな自然が残っているのが特徴の地域で、そのため自然の豊かさを楽しめるとともにその延長線上のようなワイルドな海が楽しめるのが特徴。潮の流れがありドリフトダイビングが楽しめる種子島や、自然の豊かで海は意外にも超ダイナミックな屋久島や奄美、ハンマーヘッドシャークが楽しめる沖永良部など、本当に個性的です。
マミホシゾラフグという固有種が見つかった奄美大島も近年に人気(観察時期は3−8月)。与論などではサンゴをじっくり観察することもできます。いずれの島も沖縄同様にダイビングとしては一定のレベル以上であるほうが、満喫できます。

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沖縄本島、先島諸島

日本だけでなく、世界的にも知られるダイビングリゾート。その中心にあるのは大小様々な島からなる沖縄地方の多様性とサンゴの海。400種を超えるサンゴが生息する海は世界的にも貴重なダイビングポイントとしてダイバーに愛されています。青い海に白い砂浜という、まさにダイビングリゾートの要素を全て満たしているが、海は意外にもダイナミックで、マンタやイソマグロなどの大型回遊魚も楽しめる。近年は温暖化や開発の影響でサンゴが減っていることが懸念されており、海を守る活動も盛んに行われており、サンゴを傷つけない、海を汚さないなどダイバーとしても一人前のスキルと経験が大切になる。